「病院を変えたい」と相談されたときの具体的な対応例を紹介

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地域で精神保健の相談を受けていて「(精神科・心療内科・メンタルクリニックの)病院を変えたい。どこかいい病院を教えてほしい」というような問合せを受けることがあります。

対応に正解はありませんが、基本的な考えや具体的な対応例をご紹介します。

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「いい病院」が万人にあてはまるわけではない

まず最初に、「いい病院」というのは一概に「こちらが地域患者様満足度ナンバーワンのいい病院です!!」となかなか紹介できるものではありません。

というのも、その人にとっていい病院かどうかを他人が決めるのはかなり困難なためです。

Aさんにとっていい病院が、Bさんにとって必ずしいいい病院とは限りません。クリニックごとの特色や主治医との相性もあるためです。

ときには情報提供として、その対象の疾患の分野に通じていたり、自宅から通いやすそうな病院を挙げることはありますが、先の説明をした上でお伝えします。

短期間の転医はおすすめしていない

じつは精神科の薬の調整は、最低でも数カ月から半年単位で時間がかかるといわれています。

新しいクリニックに数回通ってみたものの、回復の実感が得られず、でも早く治りたいし、別のところに行ってみようかな、という気持ちは十分に理解できます。

しかし、短期間に転医をくり返すことはあまりおすすめしていません。

薬に関して思うことがあれば、それを言葉にして主治医に伝えるのがいいと思います。

薬の効き方には個人差があり、実際に薬を飲むのは本人なので、副作用だったり効果だったりは結局のところ本人にしかわかりません。

本人のフィードバックを通して、主治医のほうでも本人の状態を把握できてその後の治療方針につながります。

と、ここまで書きましたが最後に一点。

(主治医と)どうしても人として合わない。。

と本人が思うのであれば、転医の選択はありだと思います。

主治医と患者の関係で相性は必ずしも合う必要はないと思いますが、どうしてものときは。

最終的には本人自身が決めることですが、相談者が短期間の転医をくり返す前に一度伝えておきたい内容でした。ご参考になれば幸いです。