ジェノグラムとは、インテークやアセスメントの際に作成し家族構成などを視覚化した図のことです。
ジェノグラムついて知識として知っているのと、実際に面談や電話で話を聞き取りながら描くのはかなり違います。
ジェノグラムは知ってるけどまだ描いたことはない、という方のために基本中の基本、簡単な描き方をご紹介します。
ジェノグラムの書き方
人物の表記について
性別:男性は四角形、女性は丸で示します。
本人:本人は、二重の四角形や丸で表します。
死亡者:該当の人物を塗りつぶして表します。
病院や保健所では塗りつぶしで表していますが、精神保健福祉士養成テキスト上では、中に×印をつけたものが死亡者とされています。
関係機関や業界により、用いられ方が異なるようです。
関係性の表し方
人物と区別するために赤い線で示しています。
婚姻関係:夫と妻を線でつないで表します。
離婚:婚姻関係に斜めに二重線を入れて表します。
離婚歴が複数回ある場合は、離婚の順序がわかるようにしておきます。
兄弟姉妹:図のように線でつなぎます。
左から右に、年長者の順に記載します。図は長男、次男、長女の例です。
補足は書き込み:キーパーソン、住まいなど
聞き取った内容で、補足するべき内容は図に書き込みます。
同居の家族は、メンバーをぐるっと丸で囲みます。
また、本人の居住地(例:○○市在住)とキーパーソンとなる方、キーパーソンの居住地は確認して図に追記していました。
キーパーソンは省略して「KP」と書かれることもあります。
他にも、入院中や施設入所中、就労や生活保護に関する情報(○○市で生保受給中)など追記すべき情報があれば図に書き込みます。
クライエントを取り巻く環境を図に表し、視覚化することは、クライエントのニーズ明確化のために大切な作業です。
慣れてきたら、電話口で話を聞きながらノートに描けるようになります。
特に医療保護入院においては、家族等の同意者の範囲が、精神保健福祉法により定められているため十分に留意する必要があります。
ジェノグラムの基本をご紹介しました。相談を受けるごとにどんどん描いて、スキルを自分のものにしていってください。