精神保健福祉士養成の通信課程を経て、2018年に国家試験に合格しました。
今回はメンタルヘルスや精神保健福祉士に関心がある方に向けて、専門学校の通信課程について私自身の体験をご紹介します。
通信課程というだけあり、入学前に予想していた以上に自宅学習に時間を要しました。
入学を検討されている方は、家庭学習やスキマ時間での学習時間を捻出できるかどうかが合格のカギになります。
タイムマネジメント必須の理由
通信課程と一言で言っても、資格取得ルートは人によって異なります。
福祉系学部で必要科目を履修しているかどうか、実務経験があるかどうか、すでに社会福祉士の資格を持っているかどうかなどにより受験までのルートは変わります。
詳しくは社会福祉振興・試験センターのホームページで確認できます。
私の場合は、すでに社会福祉士資格があったため短期養成施設等(6カ月以上)を経て受験資格が得られました。
通信課程はレポート学習が中心で、夏季スクーリングが6日間ありました。
スクーリングは土・日に集中していました。
私は前職を退職後に入学しましたが、働きながら来ている学生も多く、中にはスーツケースを引っぱり遠方から泊まりでスクーリングに出席する学生もいました。
年齢層も幅広く、福祉系から来た方もいれば、全く違う分野で仕事をしていた方、他分野の大学院卒の方など経歴も様々でした。
人それぞれに働きながら、家の仕事をしながら、子育てをしながら、など事情があると思います。
しかし、通信課程は決して無理なカリキュラムではないので、効率的なタイムマネジメントができれば合格を目指せると思います。
レポート学習中心
夏季スクーリング以外は、レポート学習が中心でした。
元々書くことは得意でも何でもありませんし、大学を卒業してから、レポートらしいレポートはほとんど書いていませんでした。
仕事の研修報告書もせいぜい年に数回でした。
そのため私はレポート作成に難儀しました。
課題も、きちんとテキストを読み込まないと書けないような内容が出題されます。
初回の課題は、統合失調症についての出題でした。
一通りテキストを読んだだけでは理解が不十分だったため、自分でノートにまとめて頭に入れてから原稿用紙に向かいました。
このように、レポート1本仕上げるだけでも基礎学習から始めるので時間を要しました。
基礎学習を含めて1週間に1本ペースを目標にしていたと思います。
実習210時間(2ヶ所14日間)
私は受験資格に換算できる実務経験がなかったために、専門学校を通じて実習に行きました。
医療機関と施設とそれぞれ14日間ずつ行きました。
医療機関は精神科病院で、施設は就労継続支援B型事業所でした。
日程について、私は特に希望を出さなかったため、基本的には学校と実習先が決めた平日の連続した日程でした。
しかし、仕事などの都合で連続して休みを取れない方や、閑散期しか休みが取れない方もいて、学校側と相談をして何とか実習日程をたてていたようです。
スクーリングの魅力
専門学校のスクーリング内容に不満がある学生もいたようですが、私は全く感じませんでした。
むしろ「熱い先生が多いなあ~」といった印象でした。
一番良かったのは、先生方が試験合格の勉強法だけを学生たちに伝えようとしなかったことだと思います。
精神保健福祉士のあるべき姿や、精神障害者の人権、それが長らく守られなかった日本の歴史などを限られた時間の中で伝えようとしてくれたことが印象的でした。
テキストで学べないことこそスクーリングで最大限に学ぶチャンスだと思います。
国家試験対策は模擬問題集と過去3年分の過去問で合格しました。
国家試験合格までの効率的な勉強法はこちらにまとめています。